美容鍼灸

お顔の悩みと美容鍼灸

お世話になっております。

鍼灸師の前田です。

今回は「お顔のお悩みと美容鍼灸」ということで、よく聞くお顔のお悩みの原因と、それに対しての美容鍼灸のアプローチについてお話させていただきます。

詳しく説明したかったのですが、一部説明がややこしくなっております。

そこは前田の技量不足です。申し訳ございません。

ではいきます。

 

・シミ・シワ

シワ・シミは、病気を引き起こす手前の「未病」のサインだと考えられております。

未病の段階から症状を改善することで、より健康な状態へと近づくことができます。

シワ・シミは加齢と共に誰にでもできるものですが、その程度には個人差があります。

違いがでる原因は、体内の衰えや、体を作る血流の状態などによるもの。

「皮膚は内臓の鏡」などとも言われ、内臓機能が低下すると、肌状態も悪くなるものです。つまり、肌トラブルが多く出ている人は、それだけ体も衰えているということ。

東洋医学では、内臓の働きを表す五臓のうち「腎」の働きが低下すると、肌が若さを失われるとされています。

この「腎の低下」の影響を受けるのが「血」や「気」の乱れです。肌状態のほめ言葉として「血色がいい」と言うように、血流のよい肌はイキイキとしています。

この血流が滞ると、不要なものが肌にとどまり、シミなどのトラブルに。また血の不足は乾燥を招き、小ジワなどの悩みにつながります。

そして体のエネルギーである気は、肌を持ち上げてハリを保つ働きがあるため、不足すると皮膚がしぼんで大きなシワができるのです。

当院ではお顔に鍼を刺し、直接的な血流改善はもちろん、東洋医学的観点(特に腎)からもアプローチすることでシミ・シワの改善を目指します。

 

②ニキビ・ニキビ跡

ニキビ跡とは、ニキビが治った後でも赤みや色素沈着、クレーター(凹み)などが残っている状態のことです。

人間の肌は表面に近い組織から表皮、真皮、皮下組織に分かれています。

肌のバリア機能が低下した状態で炎症が続くと、細菌がみるみるうちに繁殖し、真皮層や皮下組織にまで修復が難しいダメージを与えてしまうことがあり、

こうなるとニキビ跡になってしまいます。そのため、できてしまったニキビのケアを十分に行わず、放置しているとニキビ跡になる可能性が高くなります。

ただし、一括りにニキビ跡と言ってもいくつか種類があるので、まずはそれぞれの特徴や原因について詳しくご説明します。

Ⅰ.赤みのあるニキビ跡

赤みのあるニキビ跡ができる原因は、炎症もしくは皮膚下の血管などが見えていることが挙げられます。

そもそもニキビは毛穴に老廃物や皮脂が詰まり、肌が炎症を起こすことでできますが、この炎症が続いてしまうとニキビが治った後も肌に赤みが残ってしまうことがあります。

また、赤く見えるのでニキビが治っていないかもしれないと思われる方も多いかもしれませんが、ニキビが治ってから半年以上経っているのであれば、

ダメージによって皮膚が薄くなり、血管や筋肉が透けて見えていることで赤みがより目立っていることが考えられます。

Ⅱ.茶色いニキビ跡

赤みはないものの、シミのような茶色いニキビ跡が残ることがあります。このニキビ跡の原因は、メラニンです。

炎症によってシミの元となるメラノサイトが刺激され、メラニンが生成されることでニキビの赤みが茶色くなり、そのまま色素沈着することでニキビ跡ができます。

健康な肌では一定のサイクルで肌が生まれ変わる「ターンオーバー」がスムーズに行われています。

しかし、ニキビができてしまった肌はターンオーバーが乱れて古い角質が残り、メラニンも分解・排除されないままになるため、色素が沈着してニキビ跡になっ
てしまうのです。

Ⅲ.クレーター

ニキビを放置したり、ニキビを触りすぎて潰してしまったりすると、肌の表面がぼこぼこと陥没してしまうケース(クレーター)もあります。

ニキビの炎症がひどくなると、白血球による炎症を抑制しようとする働きによって皮膚の真皮層も破壊されていき、ターンオーバーができない真皮層ではその後肌が完全には修復されず、クレーター状になってしまいます。

そもそもニキビができる主な原因は、毛穴の詰まり、皮脂の過剰分泌、アクネ菌の 3 つです。

本来、肌は古い角質が剥がれて新しい角質に生まれ変わる「ターンオーバー」という機能を持っています。

しかし、生活習慣の乱れなどによってターンオーバーがうまく機能しないと、古い角質によって毛穴に皮脂が詰まり、次第に皮脂を栄養とするアクネ菌が増殖して炎症を起こしてニキビができます。

当院では鍼を顔に刺すことで血流改善を目的とし、血流が改善されると老廃物の除去や新しい栄養の補給が促進され、

乱れたターンオーバーを正常サイクルに戻すことが可能となります。

③たるみ、ハリ

肌のハリが失われるとフェイスラインがたるんで、ほうれい線やたるみ毛穴などのエイジングサインが目立つ原因になります。

もちろん、肌のハリが失われればしわや毛穴の開きも目立ちます。また、疲れ顔に見えることも。

いつまでも若々しいエイジレスなお肌でいるためには、男性でも女性でも、弾力に富んだ肌「肌のハリ」は絶対に必要となります。

お肌のハリの源は「弾力」です。目に見えているのは、お肌の表皮の角質層ですが、たったの 0.02mm。また、表皮すべてでも 0.2mm です。

表皮は、弾力をもたらす要素としての影響は大きくありません。

ハリをもたらしているのは、表皮の奥にある 3 つの層「真皮」「皮下組織」「表情筋」の3 つです。

それぞれがお肌のハリを保つ上で大切な役割をしていますが、中でも真皮は、表皮の土台となってしっかり支えているのです。

だから、真皮が元気でイキイキとした状態は、お肌にハリがある状態といえるのです。

真皮の中で、ハリに直接影響を与える大きな要素は、線維芽細胞と間質成分、そして栄養を届ける毛細血管です。

線維芽細胞は、間質成分であるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンをつくり出す細胞です。

コラーゲンは、真皮の 70%を占めるお肌のハリに最も影響を与える「膠原線維」と呼ばれるたんぱく質です。

3 重の螺旋構造で真皮の中を網目状に巡らされている伸縮性が少ない強靭な線維です。

お肌のハリにはある程度のお肌の強さが必要ですが、それをもたらしているのがコラーゲンです。

その中で最も多いのがⅠ型です。

そして、肌の柔らかさを保つのがⅢ型コラーゲンです。

また、表皮と真皮の間にあって、しっかりそれぞれを密着させているのがⅣ型コラーゲンです。

いずれも肌のハリをキープするために大切です。

一方、エラスチンは真皮の 2~3%しかありませんが、コラーゲンより柔らかい弾力のあるたんぱく質です。

エラスチンは、その性質から「弾性線維」と呼ばれます。

エラスチンは、コラーゲンをしっかりつなぎとめるはたらきもあります。

ヒアルロン酸やプロテオグリカンは、糖やタンパクを含むゲル状の無定型物質で、細胞外マトリクスとも呼ばれています。

この 2 つは、水分を保持することで柔らかな潤いのあるお肌を保つとともに、コラーゲンやエラスチンと結びついて線維組織を安定させているのです。

若々しくて健やかなお肌では、真皮の中で絶妙なハーモニーがはたらき、お肌に弾力・ハリをもたらしているのです。

そんな真皮に栄養を送り届けるはたらきを果たしているのが血管です。

血管が健康で、しっかりと栄養素が真皮に届けば、線維芽細胞をはじめ真皮の組織も元気になって、ハリのあるお肌がキープできます。

このようにハリのあるお肌は、真皮で細胞と間質、そして血管などが健やかな状態で支え合うことでもたらされているのです。

そして、この真皮をさらにからだの奥から支えているのが皮下組織と表情筋です。

皮下組織は、ほとんどが皮下脂肪で外部からの刺激や衝撃をやわらげ、からだの内部を守るクッションの役割を果たしています。

また、熱を伝えにくいので、断熱・保温のはたらきもあります。

表情筋は、その名のとおり顔の表情を生み出す筋肉で、皮膚に直接つながっています。

だから、表情筋が直接、顔表面のお肌を動かすことができるのです。

表情筋は、30 種類以上もあって、相互に関係しあうことで豊かな表情を生み出すことができます。

皮下組織と表情筋が若々しい状態であれば、皮膚の土台である真皮をしっかり支えることができるので、ハリのあるお肌をキープできるのです。

そのため肌のハリの低下が起こるのは、たった 1 つの原因というより、真皮、皮下組織、表情筋がいずれも老化した場合に多いのです。

当院では鍼を直接真皮層に刺すことでエラスチンを始めとする物質の活性化や、表情筋への通電により、筋肉を弛緩させ筋中の血液循環量の増大などが可能となります

④リフトアップ

お顔のリフトアップとは、垂れさがった皮膚をガチっと引き締め施術前に比べてお顔が小顔になります。

そもそもお顔には簡単にいうと、骨があり、その骨と皮膚とをつないでいるのが筋肉になります。

そのため、筋肉が老化などで衰え垂れてくると俗にいうお顔のたるみというものになります。

これを改善するためには表面の皮膚ばかり刺激しても効果は一時的なものであり、改善というよりは対処になってしまいます。

お顔のリフトアップをし、さらにそこから維持させるにはしっかりと筋肉に刺激を与えることが重要だということです。

鍼治療では直接筋肉を刺激し、筋肉のたるみを改善することで、垂れた皮膚を引き上げることが可能となります。

また、筋肉が垂れる原因としては、老廃物に蓄積や血液循環量の低下なども考えられます。

そのため当院では鍼治療に加えて、炭酸ガスパックもさせていただいております。

炭酸ガスとは皆さんご存じの二酸化炭素なのですが、二酸化炭素はサイズが非常に小さく肌の網目を潜り抜け皮下に届く性質があります。

そのガスを化粧水と共にお顔に塗布すると、一時的に体内の二酸化炭素量が増えます。

ここで身体は体内の酸素量を増やそうと血液循環量を増加させ、血管を拡張させます。

細胞にとって酸素は大事なエネルギーであり、血液は老廃物などを回収し、新鮮な酸素を持ってくる役割がありますので、ここが改善されると自然とリフトアップにつながるわけ
です。

 

長くなりましたが、いかがでしたでしょうか?

お悩みの原因などはお分かりいただけましたでしょうか?

改めて考えると、人間の身体ってすごいですよね。

なにか良くないことがあると、身体に反応が出るってすごいことだと思います。

様々な原因がございますが、対処療法では、また同じことを繰り返してしまいます。

例えばシミですが、レーザーで焼いても今後シミができない保証はありません。

根本的な治療をすることが重要だと考えます。

今は何も気にならなくても、今後も気にならない保証はありません。

また、悩みが出来てしまってからでは遅いのです。

予防という意味で美容鍼を受ける方もおられます。

是非皆様も何か気になる前に予防を始めてみませんか?

 

長くなりましたが、ご清覧ありがとうございました。

 

前田

 

 

 

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